2009年8月6日木曜日

作品紹介#004 -真砂雅喜篇

高校時代からの友人が今、一時帰国しており2年ぶりに会う。彼女はドイツで6〜7年働いて、今年フランス人男性と結婚し、現在はスイス在住。二人は何語で話しているんだろう、と常々思う。ドイツ語?いっそ英語?まさかフランス語?想定しているのは「日本語じゃないだろうね」ということくらい。


数年前に、出張先のイタリアはミラノで彼女と待ち合わせたことがあって、ミラノの外れの小さな小さな民宿に素泊まりし、深夜過ぎにピザとメインディッシュを一人一皿ずつ食べているカップルを横目に、「本当に申し訳ない」と言いながら一皿のパスタを二人で分けて食べた。

あのとき、私たちは知らぬ間に逞しくなったんだなあと感じた。肌の色も言葉も生まれも育ちも異なる様々な人たちと出会い、ともに過ごし、自分たちなりに生きる力と人生を楽しむことを身につけてきた気がして。


作品紹介四日目、最終日は真砂雅喜の作品を。

参考テキスト:"612621 -「思い出」を偽装することについて"







※撮影:minaco.






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