2009年5月31日日曜日

壊される古い家の壁を塗ること

安藤です。

展覧会のDMや北大でのレクチャーの案内を出す段になって、はたと、今回菊池邸建設予定地で展覧会をする事になった自分なりの経緯と目的を明確にせねば...。という事に気づかされてメモ的に書いています。

この2年は「人が表現すること」と「自分の表現に死ぬこと」を自分に問いかけながら、1本の線を描くという行為を人にしてもらうような作品を作って来ました。

昨年の後半あたりからだんだん興味が「線を描く」ことから「塗る」という事に移行してきました。そして同時に、「役目が失われて行く場所、壊されて行く空間に塗りたくってみたい」という思いがわき上がってきました。

「ギャラリーでやるより私はそのような場所で今年はやらなくてはならない!」なぜかそれが今を生きる私に取って一番必要であり、かつ必然であるような気がしはじめてしまったわけです。

それがちょうど海外派遣でNYに旅立つ前。

その思いを暖めていたら、小林さんと「廃屋」というキーワードで意気投合して、旅立つ前に、出会った場所が使いたくなってがんばって2人でプレゼンしてみてあえなく沈没。

2人とも気張り過ぎて、相手に引かれてしまったというのが正しいかな。

しかし、その欲求はきえず....。

NYではその事ばかりグルグル考えて、その結果生まれたのが「Bed Project」です。


幸いな事にNYから帰って来たら、念願の場所「立て壊される古い家」である「菊池邸建設予定地」と小林さんがすでに出会っていたのでした。そして、今回の展覧会の運びとなりました。こんなにも早くやりたい事が出来るなんて本当に驚き!!!

場所を提供してくださった菊池さんありがとうございます。
また、菊池さんと出会うきっかけとなった保科さん、小林さんありがとうございます。



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